先週8月4日の土曜日、我が家の老犬ミッキーさんが亡くなりました。18歳と2ヶ月でした。
俺が山梨に戻ってきた年に生まれて、昨日まで18年間も一緒に過ごしきたので、とてもとても悲しいです。
様子がおかしくなり始めたのは一年前くらいだったか。亡くなる前には、目も耳も、犬の特権である嗅覚さえもダメだった。ご飯を置いてもどこにあるのかわからない状態。
足腰も衰えて、散歩しても何度も転ぶようになり、往年の走りはすっかり影を潜めて、ポツポツとゆっくり歩く姿は、やがては俺にも訪れる「老い」というものを覚悟すべきことを教えてくれた。
去年12月頃から痴呆症の症状が出はじめ、繋がってる間中くるくる回り続けるようになり、鎖が足にからまって倒れたり。
声を発するのも稀になってしまい、ミッキーさんが困っているのに、気付いてやれるのが遅くなったりして、かわいそうな目に合わせてしまった時も何度かあった。
年も明けてしばらくした頃、聞いたこともにような甲高い声で鳴くようになって・・・。
最初は、庭にオシッコやフンをしてしまったことを伝えてくれるような感じだったんだけどね。
ミッキーさんが鳴いたらすぐに見に行ってやれるよう、俺は居間に寝るようにした。
ミッキーさんへの介護生活が始まったわけです。
当初は、夜中に一回、朝方に一回って感じだったんだけど、オシッコやフンを知らせる鳴き声は、やがて無駄に鳴き続ける夜鳴きへと変わり、夜になると泣き始め、朝になるまで何度も何度もなだめに行った。
時には俺も感情が昂ぶり、あの小さく痩せ細った体を叩いてしまったり、投げ転がしてしまったり・・・。
翌日、落ち着いて眠っている姿を見て「昨夜はゴメンな」と謝りながら、自己嫌悪に陥ったこともあります。
2月後半からは、度々おもらしをするようになったので、おむつシートを敷き詰めた上で寝かせるようにしたんだけど、寝心地が悪いのか、最初は嫌がって大変だった。
3月に入ってからは、病院で処方してもらった睡眠薬を飲ませなければ、一睡もせずに一晩中騒ぎ続けるようになってしまいました。
そのまま亡くなるまで、快方に向かうはずもなく、夏の暑さも手伝って、眠っている以外はずっと騒いでいる日が続き、食べても吐いてしまうことが多くなった。
亡くなる前日には、食べては吐くを繰り返し、睡眠薬も効かず、一晩中ほとんど一睡もせず騒いでいました。それに付き合っていた俺も眠れず・・。
楽しみにしていた、なでしこのブラジル戦を視れなかったけど、それどころじゃなかった。
いけないことはわかっていたけど、病むまでのミッキーさんは基本的に放し飼いでした。放しておいても、行動範囲は家の庭と、隣の畑と・・・。半径50mくらいか。
家の前を通る水路にある、水の通らない土管の中は、大のお気に入り。というか、花火や雷の音が聞こえた時の隠れ家だったようだ。
俺が会社から帰ってくるのを待っていて、散歩に行きたがったな。
俺がジョギングを始めると、その後をひたすら追いかけてきて、一緒に走ってくれたこともあったっけ。走るルートがわかると、適当に近道して待ち構えてたり。
道に落ちていた財布を拾って、家に持ってきたこともあった(すぐに落とし主は判明)。
臆病犬ゆえに、家が空き巣に入られた時も、きっとウンともスンとも言わなかったに違いない。
ぶどう畑に連れて来られてたマルチーズに吠えられ、追いかけられて、逃げ回っていたこともあったな。
近所では毒にも薬にもならない犬として、可愛がられもしなかったけど、嫌われてもいなかったと思う。もっとも病んで夜鳴きするようになってからは、多少嫌われたかもな。
そうそう、7月の頭頃、いつものようにトボトボ散歩していた時、急に5〜6歩走ったんだよなあ、すぐに転んじゃったけど。あれは何だったのかなあ〜。走ったのなんて、いつ見て以来だったか。
最後は色々と苦労したのに、今は寂しくてたまりません。夜中にミッキーの声がしたような気がして起きてしまいます。無意識のうちに「寝てるかな」って様子見に行きそうになります。
「最後までよく看てやったね」と慰めてくれる人もいるけど、正直、なんかちょっと心残りもあります。
でも今はミッキーさんが安らかに眠れることを祈っています。
18年間ありがとな、ミッキーさん。
今、ミッキーさんは我家の庭の片隅で眠っています。「家の回りには埋めちゃいけない」と、教えてくれた人もいるけど、「ふ〜ん」と無視しておきました。
ここに6月撮ったミッキーさんの姿を載せておきます。俺もいろいろ悩んだ時、名も知らぬ人達のブログに勇気づけられたので、 年老いたミッキーさんのがんばって生き抜く姿が、誰かのお役に立てればという気持ちで・・・。
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